みなさん、こんにちは。
yoshi3です。
今回は、寝不足の原因の一つである「ウインブルドンテニス2018」
の話題ですが、今大会注目選手の一人であるノバク・ジョコビッチ選手を
クローズアップしていきたいと思います。
ジョコビッチが観客に「怒り」その原因とは?
現在世界ランキング21位で今大会は第12シードで出場の
ノバク・ジョコビッチ選手が、7日の男子シングルス3回戦で
イギリスのカイル・エドモンドに4-6、6-3、6-2、6-4の逆転で
4回戦に進出を決めるも試合中の観客の態度に怒りを露わにしていました。
その理由は、自分のサーブ直前に口笛を吹いたり、咳払いをする人がいる
という事です。
「え?それだけ?」という風に捉えられる方も多いと思います。
どのニュース記事を見ても、この部分だけを伝えていて、
それに対してジョコビッチ選手がクレームをつけていた。
という内容なのですが、ではなぜジョコビッチ選手がそこまで熱く
クレームをつけるのかを少しでも分かって頂けたらと思います。
テニスはメンタルのスポーツ

いかに集中力を切らさずに普段の、普段以上の力を発揮できるかが
勝敗を分けると言っても言い過ぎではありません。
そんな自分との闘いの中で、選手の邪魔をするのはたとえ観客といえども
フェアプレイの精神に欠ける行為であり、こういう観客のマナーに
選手が怒りを露わにするのは当然だという事です。
昔から、観客が選手に声援を送ったり、また時には選手がその声援に返答し、
緊張の中でちょっとしたユーモアが場を和ませる。
そして観客と選手が一体となってゲームを盛り上げる。
そんな光景をテレビで観戦していると、本当に楽しそうでワクワクしながら
見ていた事を思い出します。
ただ、伝統ある「ウインブルドン」においても、年々選手の自己表現が変化している事も
事実です。
白を基調としたウエアしか認めない姿勢はその歴史を色濃く反映していると言っていいと
思いますが、選手自体のコートマナーのおいては他の大会に比べればまだ抑えられている
感じがするのは確かですが、それでもラケットを地面に叩きつける、ボールをわざと
観客席に向けて打つ、ボールボーイ、ボールガールに暴言を吐く、など
自分のモチベーションを保つためとはいえ、プロとして目に余る様な行為をする選手が
増えていることも事実です。
ボールボーイやボールガールは、ウインブルドン区域内の中学校の生徒の中から
選抜されたメンバーで、厳しい審査に合格した子供たちです。
当然ボランティアとして、自分がやりたいからそこにいる訳ですが、そんな子供たち
にも支えられながら由緒ある大会として成立しているのです。
その子供たちに対して暴言を吐くなど言語道断。
自分がその場でプレー出来ている事をどう感じているのか?と人として疑ってしまいます。
まあ、私の個人的な意見はいいとして、そういう意味では観客の「見方」も年々変化
している様に思います。
一人の選手として応援するというより、自国の代表として応援するといった風潮が強く
感じられるようになりました。
それは、決勝へ近づくに連れて色濃くなるように感じます。
観客や家族の声援から力をもらう選手たち。応援にもルールがある。
テニスの大会は試合中コーチの助言も一切受けられません。
本当に一人で考え、対処しなければならないのです。
それ故、コーチの顔が見える事、応援に来てくれている家族の顔が見える事、
そんな人たちから声援を受ける事がどれだけ選手にとって心強い事か。
自分の力を出せず、ふさぎ込んでしまいそうな時、選手がファミリーBOXの方を
見ている姿をよく見かけます。
それは、自分でどうしていいのか分からなくなってしまい、パニックになりそうな
心境でも、目の前に自分を一生懸命応援してくれる家族やコーチ、スタッフの顔を
見る事で、もう一度気持ちを落ち着けて、今何をするべきか?今何が出来るのか?
そうして自分で自分を盛り上げて、高い集中力を復活させる。
そんな原動力になっているのがテレビの画面を通じてでもはっきり分かります。
自分ではない、相手を応援する人がいる事は分かっていますし、当たり前の事ですが
大会によっては、審判が観客に向けた「クワイエット、プリーズ。サンキュウ。」
といった選手やゲーム進行のための呼びかけにも全く応じず、観客が騒ぎ続ける大会が
あるもの事実です。
選手もある程度この大会は毎回こんな感じだからと、分かった上でプレーしていますので、
観客が騒いでいようが、お構いなしにサーブを始めるなんて事もあります。
ただ、「テニス」というスポーツを理解し、好んで観戦している者からすれば、
あまり気持ちのいいものではありませんね。
他のスポーツにおいて、例えば野球でピッチャーが今から投球するから静かにしなさい!
なんてことはありませんし、サッカーにしても同様でキックオフや、フリーキック又は
PK戦において観客が静かにしないといけないなんて事はありませんよね。
その一方で、テニスやゴルフはその一瞬に一番の集中力を出し高い次元のパフォーマンス
が要求されるので、選手がプレーに入る時は、観客であろうが「静かにする」ことが
昔からの習わしとして受け継がれて来たのだと思います。
だからこそ、選手と一体になって観客も集中してそのプレーに入り込める。
これが「静かにする」スポーツの醍醐味ではないでしょうか?
観客のマナーとして、応援にもルールがある。
だからスポーツ観戦は楽しいのだと思います。
最後に、ノバク・ジョコビッチ選手の情報を少し紹介します。

1987年5月22日生まれ 現在31歳
国籍:セルビア ベオグラード出身
現在はモナコに在住
身長 188センチ
体重 75kg
利き手:右、 バックハンド:両手打ち
デビュー:2003年
2006年の全仏オープンベスト8をきっかけに急成長!
当時世界ランキング63位だったジョコビッチはノーシードでありながら、
2回戦、3回戦と強豪選手を破り、準々決勝でラファエル・ナダルとの対戦中に
腰を痛め途中棄権していまう。
同年のウインブルドンでも4回戦まで進出し、ウインブルドン終了直後の
オランダオープンでツアー初優勝を飾る。
そして同年の全米オープンでは初めてのシードで出場するも3回戦で敗れるが、
10月にフランスのモゼールオープンで見事ツアー2勝目を挙げた。
2007年8月にはカナダで行われたロジャーズ・カップで当時3位の
アンディ・ロディック、2位のラファエル・ナダル、1位のロジャー・フェデラーを
見事撃破し見事優勝。そしてランキングを3位まで上げる。
2008年全豪オープンの準決勝では、フェデラーが2005年ウインブルドンから
4大大会連続決勝進出歴代1位記録を「10」で止め、当時ノーシードから勝ち上がって
きたツォンガを破り、20歳8か月でグランドスラム初優勝を達成した。
セルビア出身の選手として4大大会男子シングルス初の優勝者が生まれた瞬間でした。
その後は数々の大会で優勝、準優勝を築き、2010年のデビスカップにてセルビアの
初優勝にも大きく貢献する。
2011年もその快進撃は続き、同年ウインブルドン決勝進出を決めた時点で
世界ランキング1位になり、決勝戦はラファエル・ナダルを破り、ウインブルドン
初優勝も同時に手にすることになる。
同年全米オープンにおいても、前年、ウインブルドン同様ナダルとの決勝戦に勝利し、
初優勝を飾る。
この年は、同一年の4大大会で3勝し、オープン化以降史上6人目の快挙となる。
その後ランキング1位を1年間守り2012年1位をフェデラーに譲るも2014年には
2度目のウインブルドン優勝とATPワールドツアーファイナル決勝戦でフェデラーの
棄権によりランキング1位でシーズンを終える。
2015年は「ジョコビッチ時代」と言われるほどの強さを誇り、
2016年には悲願の全仏オープン優勝でキャリアグランドスラムを達成し、
史上初の通算獲得賞金1億ドルを超えた選手となった。
2017年は怪我に悩まされ、ウインブルドン準々決勝で右肘痛が悪化し途中棄権。
残りシーズンは欠場を表明し、最終ランキングは11位まで後退する。
2018年1月全豪オープンで復帰も4回戦で敗退、全仏はベスト8まで進む。
2018年6月現在 世界ランキング17位
ウインブルドン2018は第12シードでの出場