みなさん、こんにちは。
yoshi3です。
今回は、この度の低気圧の影響による各地での豪雨災害で、
特に大きな被害が出ている岡山県に、この度日本に1台しかない特殊車両
全地形対応型消防車「レッドサラマンダー」が投入されることになり、
その能力やどんな事が出来るのかを掘り下げてみたいと思います。
そもそも「レッドサラマンダー」とは?
東日本大震災の教訓から総務省消防庁が緊急消防援助隊用に日本で唯一1台購入した
大型特殊車両で、特徴としては無限軌道(いわゆるキャタピラ)で走行し、
段差のある場所や浸水地、荒れ地、雪上、がれきなどのあらゆる災害現場へ
人や物資を輸送することが出来る特殊車両、それが「レッドサラマンダー」です。
普段は愛知県岡崎市の「岡崎消防本部」に配備されていますが、なぜ日本で1台の車両が
この場所に配備されているかというと、東日本、西日本どちらにも出動出来るという事と
位置的に南海トラフ地震の影響を受けにくい場所である事。
また、遠方の災害において近隣にある「航空自衛隊小牧基地」からレッドサラマンダーを
空輸出来る環境があり、緊急時に迅速な対応が可能であるという事などが挙げられます。
2013年の配備以来当面は実践投入されることがありませんでしたが、
2017年7月の九州北部豪雨にて大分県日田市へ初の実戦投入され、孤立地域へ
消防隊員輸送等を行いました。
レッドサラマンダーの能力とその意味
ここで、レッドサラマンダーの能力などについて少し触れておきます。
・全 長:8.72m 長い!これは連結車両で前後に分かれているからです。
・全 幅:2.26m
・全 高:2.66m
・車両総重量:12130kg
・乗車定員:前部4人・後部6人
・総排気量:7240cc
・出 力:224kw/2200rpm
・最高速度(舗装路):50km/h
・最大登坂能力:50%(傾斜約26.6度)
・走行可能側面傾斜角度:30%
・最大積載量:4400kg
・最大垂直面乗り越え高さ:0.6m
・最大乗り越え溝幅:2m
・製造元:STエンジニアリング(シンガポールにある軍需関連企業)
・国内代理店:消防車両最大手の「MORITA」
・購入価格:1億1000万円
・連結車両とはいえ、全長の長さ故小回りが利かない
・この車重ゆえに燃費がすこぶる悪いので、長距離移動に向かない 1km/リッター


レッドサラマンダーの開発経緯としては、元々STエンジニアリングが所有していた
「ExtremV」というほぼ同型の車両を日本販売元の「MORITA」が国内法に合わせて
小改良を加えた車両です。
津波や豪雨による災害地の特徴としては、元々の道路部分が、がれきや
流木等で埋め尽くされ、従来のタイヤ走行型緊急車両ではほとんど対応出来ないことが
多く、隊員や物資の輸送においてもヘリを使う事が多々見受けられましたが、
結局のところ、ヘリ自体が着陸できる場所も無いためレスキュー隊による降下にて
孤立地域などへ隊員を送り込むといった方法を取らざるを得ない状況でした。
レッドサラマンダーはそうした災害時において、がれきの上や浸水地を走行できる
能力を兼ね備えていることで、従来到達出来なかった場所へ踏み込む事が可能となり、
その様な場所でこそ能力を最大限に発揮できる緊急車両です。
2011年の東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展2011」でMORITAブース
で初めて展示され、その能力の高さから注目をされていたものの、発表時点では
消防庁も購入に至ってませんでした。
通信機器や発電機、医療器具などのユニット搭載が可能で、物資輸送から医療活動、
消化活動まで行える水陸両用車となれば、「1億1000万」が高いのか安いのか?は
別としても、東日本大震災の同じ年にこの様な車両を発表されたのであれば、
日本全体でもう少し台数を確保していてもよさそうな感じが致します。
地震大国で島国の日本には欠かせないレッドサラマンダーは今後日本の随所に配備される
事を願っておりますし、そういう事に「税金」を使ってください。
ちなみに、40m級のはしご車が1台1億8000万程だそうです。
レッドサラマンダーはいつ誰の指示で出動するの?
災害地における被害状況などで、「総務省消防庁」から配備されている岡崎消防本部へ
出動要請があった場合に、専用搬送車、場合によっては空輸という形で災害地へ向けて
出動します。

先にも記述致しましたが、現在岡崎市に配備している理由としては、西・東への
移動考慮と、交通網(輸送手段)の利便性ということですが、個人的にはそれなら
日本に3台ほどあれば、東北・中部・中国四国九州といった配備の方が結果的に
被災地へ一早く到達出来そうな気がします。。。
そうい事に税金使って欲しいです。ほんとに。
まとめ
昔から台風の被害に遭い、津波の被害に遭い、豪雨の被害に遭い、それなりに学習して
きているはずですよね?日本人って。
MORITAの方はシンガポールで素晴らしい車両を見て、これは日本に必要だと感じられた
からこそ、日本での販売をされているのだと思います。
今後、30年以内に南海トラフ地震は80%の確率でやってくると予想されている中で、
結局なにも手立てを打たないままでは、過去の経験で何を学んだのか?と感じます。
国会で居眠りしてる議員さん3人ほど辞めて頂くだけで、レッドサラマンダー1台購入
出来ます。
みなさんは、どの様に感じられますでしょうか?
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
では、また次回の記事でお会い致しましょう。